医療に関わる仕事をして行きたいという人は多いものの、臨床現場で働くことの責任の重さを考えて断念してしまう人が多いのは事実です。特に患者さまの治療をするということに高い気概をもって臨床現場で活躍しようと考えてしまうと、晴れ舞台であるという気持ちがある反面、ミス一つ許されない臨床現場で身を削っていく姿を想像して諦めてしまいがちになります。
しかし、現実的な問題としてそれを実際に行っている医師が大勢いるのであり、臨床現場に出ているとだんだんと心の持ちようが身についてきて、心を落ち着けて働けるようになるものです。そういった内容の話を聞いてみると、実際に臨床現場に出てみようと医学の道を進むことができるようになるでしょう。もしそれも負担に感じるようであれば、医師が行う診療から少し離れた立場で医療に関わっていくというのも賢い方法です。
臨床現場で中心となって働いているのは医師というイメージがありますが、病院を医師一人で回していくことはできません。患者さまに直接のケアを施す看護師も必要であり、医師の出した処方箋を監査して調剤を行う薬剤師も不可欠な存在です。医療機器を用いて検査を行うためには技師も必要になりますし、食事療法や運動療法を実践する際にはそれぞれの専門家の意見を問うこともあります。臨床現場ではこういった多様な専門家がチームとして機能することが不可欠となっているため、その一役を担うことによって、臨床現場で大きな寄与をしていくことができるでしょう。